色々と悶々と考える日々が続いて、それはそれでそれなりに気づきはあり、自分を俯瞰して見れたりするのだけど、自分を掘り下げて自分と向き合って、みたいなことはいつまでも続かない。つまんなくなるときがくる。自分の中にないもの、外にあるもの、それを見たくなる。そんなわけで、ごちゃこちゃする気持ちはあるけど、それをよそに、何の気なしに「きっと、星のせいじゃない/ The Fault in Our Stars」を観てしまった。
結論から申し上げると最高だった。なんかもう、うっかりぼんやり観始めたのね。寝る前の睡眠導入の延長くらいなもんで、ゆるっとふわっと観て、寝落ちしてもいいやくらいないノリでね。観たんですよ、U-NEXTさんで。ほしたら、もう全然寝れないのね。ヘイゼル・グレースとオーガスタスがお互いの好きな本を紹介しあったところらへんからもうもうもうもう!!!!ずーっと涙がだらだら止まらなくて、ずーっとそのまま最後まで観ちゃった。次の日、もちろん眠かったけど、それ以前に久々朝起きて自分の目が腫れててうけた。みんな夜に泣いたら、次の日の朝はハニワみたいな目になるんだろうか。
がんを患っている人のグループでヘイゼルとオーガスタスは出会うんだけど、オーガスタスが、ヘイゼルのことをヘイゼル・グレースって呼ぶのも素敵だし、お互いの本を紹介しあって、ヘイゼルが健気にオーガスタス紹介の本を読み、連絡を待って何度もiPhone見ちゃう感じもかわいらしいし、ヘイゼルが読み終わったのに、なかなかオーガスタスから連絡こないし、まだ本を読み終わってないのか、それとも連絡くれる気がないのかみたいなそんな切ない感じもかもしだしつつ、オーガスタスからやっとメッセージが送られてくる感じがとても素敵だった。
そこから2人が急接近して、あるとき夜中まで電話をしていて時間に気づいて、そろそろ寝なきゃってなって、お互い「OK」を繰り返すシーンとかもうやばーい。そのあとヘイゼルが緊急搬送されたことで、ヘイゼルは彼と距離を置いちゃったりするんだけどさ…家の庭で座って子どものとき遊んでたすべり台とかブランコを見ていたとき、不意にオーガスタスに電話したときの2人のやりとりも素敵だった。
…the sky is making me sad and there’s this old swing set that my Dad made for me when I was a kid.
It’s just… everything I guess.
―空を見てても悲しいし、パパが子どものころ作ってくれたブランコも悲しいし、もう全部がいや
このあと、オーガスタスが来てくれるんだけど、そこでのやりとりも超素敵だった。
Well, I demand to see this swing set of tears. ―その泣けるブランコ見せてよ。
I see your point. That is one sad swing set. ―確かに、このブランコは泣ける。
この後からさらに物語は展開していくんだけど、なんてゆうか、この2人の全てに魅了され、涙とともに体の中から毒が抜けてデトックス作用があって、浄化されたよ。どうもありがとう。
『きっと、星のせいじゃない』https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kitto-hoshi
あとやっぱり曲も超いいんだよね。。
「きっと、星のせいじゃない」という素敵な映画の余韻に浸りながら、台風19号が過ぎ去った朝、紫外線を容赦なく刺してくる太陽のもと、とぼとぼ歩きながら考えていた。そういえば、若い頃も同じような観念に囚われていたなぁと。それはおそらく、自己肯定感とか自尊感情とか、劣等感とかに通じるようなもの。私にはその価値がないからとういうような感覚。
その価値っていうのが、きっと人といることに対して生じるものなんだと思う。人といなければ、1人で孤立して引きこもっていれば、その価値のことを考える必要もない。でも、人と関われば、特に誰かと親密になろうとするならば、その価値に自分が見合うのかどうか、そういうことが考えるよりも前に体の中で感覚として生じてきて、大きな混乱をきたす。そういうことが、昔からあったなと。
今はそれほどまでに大きな混乱ではないにしても、その後遺症はおおいに残っていて、やはり問題となるのは親密な関係。これは、今も昔もあまり変わってないかもしれない。驚愕の成長のなさ。親密な関係、例えば恋愛として誰かと恋人関係になるとか、結婚について考えるとか、そういうこと。それが、私に値しないと、反射的に感覚で体の中に染み付いている。言葉ではうまく説明できない。理由付けしようと思えば、もちろんできる。でも、頭では理解していても、その状況になると体が反応して、思考を超えて大きな渦に感情が持ってかれる。勉強して知識が増えても、ある一定の部分だけは、どうにもこうにも手がつけられないまま。そんな気がしている。
コメントを残す